需要曲線と供給曲線

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需要曲線1

さきほどのお話をグラフで表してみましょう。縦軸に価格、横軸に需要量をとります。(なぜ縦軸に価格で横軸に需要量かというと、経済学者のマーシャルが縦軸に価格、横軸に数量をとったからです)アイスが100円の時に1つ購入したけども80円になったときには2つ購入したとします。そうすると右の図のように価格と需要量の関係を表す点がうてます。Pはpriceの頭文字、Dはdemandの頭文字です。 この関係を結んであげると右下に示すように右下がりの曲線が得られます。このように需要量と価格の関係を表す曲線のことを需要曲線(demand curve)といいます。次から需要曲線を描くときには需要曲線のそばにDと記号を書くことにします。なお、数式で需要曲線を描くときにはD=−5P+25などのようにD=の形で書きます。(これを需要関数といいます。)中学や高校ではy=‐5x+25をグラフで表すときにはy軸が縦軸でx軸が横軸でしたが、 需要曲線と供給曲線は逆にPが縦軸、D(またはS)が横軸になります。(なぜかというとマーシャルのせいです。)さっきの式をP=(‐1/5)D+5と書き直すと逆需要関数と呼ぶことになります。

需要曲線2


4.供給曲線

次に供給曲線を学びましょう。あなたがアイスクリームの販売者だとします。アイスクリームを80円で買ってくれるという人と100円で買ってくれるという人がいます。どちらに売りますか? 私でしたら100円で売ります。なぜなら、その方が儲かるからです。このように価格が高い方が売りたいという量(供給量)が多いのです。もしかしたら、私は儲かるより、安く商品を買ってほしいと考えて80円にする人がいるかもしれません。 しかし、アイスクリームに費用が90円かかるとしたらどうでしょう。80円で売ることはできませんが、100円なら売ることができます。このように価格が高い場合、同じ商品を作るのに費用が高くついてしまう人も販売することが可能になるので、やはり、価格が高い時、供給量が多くなるのです。 この状態を図で表しましょう。

供給曲線1

100円の時にはアイスクリームを1つ売るとして、120円の時にはアイスクリ‐ムを2つ売るとします。 そうすると右の図のように価格と供給量の関係を表す点がうてます。Sはsupplyの頭文字です。 この関係を結んであげると右下に示すように右上がりの曲線が得られます。このように供給量と価格の関係を表す曲線のことを供給曲線(supply curve)といいます。次から供給曲線を描くときには供給曲線のそばにSと記号を書くことにします。なお、数式で供給曲線を描くときにはS=5PなどのようにS=の形で書きます。(これを供給関数といいます。)

最後にこの需要曲線と供給曲線を重ねましょう。それが下の図です。(横軸のQはquantity(数量)の頭文字)価格が80円、数量が2個のところで需要曲線と供給曲線が交わっています。この需要量と供給量が等しい点を均衡といいます。この時の価格を均衡価格といい、このときの数量(取引量)を均衡取引量と言います。つまり下の図では均衡価格は80円であり、均衡取引量が100円ということになります。またグラフでは均衡点をE(equilibriumの頭文字)で表します。 供給曲線2 均衡

それでは、需要量と供給量はどのようにして一致するのでしょうか。言い換えれば、均衡はどのようにして実現するのでしょうか。そのことについて次は説明しましょう。


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