微分入門

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6.いろいろな微分の公式 〜合成関数〜

さきほどは「積の微分の公式」を学びました。この節では「合成関数の微分」または"Chain rule"を学びます。まずは例から入りましょう。たとえば次の式を微分してくださいといわれたらどうしますか?



ひとつめの方法は展開して微分の公式1(ページ3で説明)で解くことです。



そしてもうひとつはchain ruleを使うことです。これは3段階で説明ができます。

第一段階 ()の中身をXで置き換えます。
右の数式の図を2回クリックしてください

第二段階 それぞれをそれぞれの変数で微分します。つまり、yはXで、Xはxで微分します。
やや右上の数式の図を2回クリックしてください

第三段階 今求めた微分係数を掛け合わせます。(上の数式の図を3回クリックしてください



ですから、展開して求めた答えとchain ruleで求めた答えが一致していますね。別に展開して微分するから覚えなくてもいいやと思うかもしれません。しかし、こんな関数だとどうしますか?



展開するのは一苦労いります(^_^;)そこでchain ruleを使うと



で済むわけです。心強い味方chain ruleです!chain ruleはこれからもよく使っていくので覚えておいてください。それではいつものように例をいくつか載せておきますね。



では次にchain ruleの証明をしましょう。といってもここでは厳密な証明は行いません。厳密な証明は中級編で行います。



言い換えれば、



を証明すればいいわけです。そこで微分の定義から







したがって、上記の求めたい式が導かれた。

合成関数まで学び終えました。次に次のページで商の微分を学びましょう!


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