1.イントロダクション
対数関数は効用関数や生産関数などでよくでてきます。基本的な計算方法をここで覚えていきましょう!
2.対数計算
さて、前章では指数計算を学びました。例えば。

という式がありましたね。そこで指数を下におろしてきて、

という風に、指数=の形では書けないものか、と人は考えました。そこで、編み出されたのが対数です。対数とは英語でlogarithmというので

と表したのです。読み方はログ3の9です。つまり、3を何乗したら9になるのでしょうか?それは2です。という意味になります。3のことを底と呼び、9のことを真数と呼びます。底と真数は正の値でなければいけません。それにしても、わざわざ

って書かなくても、2って書けばいいじゃないかって思いますよね?でも、ログがあるといろいろな表現ができてしまうんです。
例えば

ですよね?じゃあ

このxはなんでしょう?これはログを知っていると答えられるのです。答えは

です。こうして、いままで表現できなかったものが表現できるようになったのです。ですから、

ですし、

とは書かずに

と書いても同じということになります。
余談ですが、もともと対数とは指数関数の逆関数です。指数関数とは

このように指数にxがある関数のことを表していました。そこで

の形にするべくログを用いて

となり、逆関数なのでxとyを入れ替えて

となって、対数関数となったのです。
さて、指数関数と同様に対数関数にも覚えたい法則があります。といっても、先ほど説明したのように指数関数の逆関数なので、法則は指数関数とほぼ同じなのです。
第一法則 「掛け算は足し算に」

つまり、

と分けていいという性質です。左は

ですし、右は

となっていて等しいですね。指数の形で書き直してみましょう。

一番左の数を真数、3を底として対数で表すと、指数である

が下にきて

と表せますね。つまり、「真数での掛け算は指数での足し算になる」という前章で覚えた法則を対数で表したということでしかありません。だから、真数の掛け算は対数の足し算になります。